Maple Strategy

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第三十一章 表の顔と裏の顔

Maple Strategy 31 chapter

〜♪

8月20日 オシリア大陸オルビス―第一等階級街―

豪奢な建物、色とりどりの料理に、キラキラと光るシャンデリアの下

軽やかな音楽に流されながら、無数の人に流されながらくるくると踊る二人

ネ「嫌になるね、全く」

知「何がです?」

ネ「こちらは「破滅希望者達」との情報収集にいそがしいってのに、こんなところでのんきにダンスだなんて…」

知「表の顔も重要ですよ?ネビリム・ヴィ・シャルル伯爵?」

ネ「…楽しんでるだろう、君」

知「あはは、まあ多少は」

ネ「ああ君の言うとおり、表の顔というのも重要なのかもしれないな、シャルル伯爵夫人?」

知「っ、からかってるんですか?」

ネ「ああ、多少はね」




・・・裏と表、陰と陽、光と影。それは観念にのみならず、すべての世界で共通のことだ

そう、政府でさえも

現在、メイプルの現世は「大陸政府」と呼ばれる能力者が管理している。勿論、表向きはだ

戦闘にあまり関心のないもの、自らの手でこの世界を変えようと考えるもの、つまり「キャリア組」というべき者達が集まり、大陸ごとに政府を作っているのだ。基本的にシステムは一介の国と似たようなものだが、硬貨の統一、通行などがすべて原則自由なのが違うところであろうか

そうしてこの世界が取り入れているシステム「爵位制」

中世イギリス帝国の制度を取り入れた彼らは、名家、名門と詠われる家に爵位を配っている

それが民衆支配の基盤となり、そして自分達の糧にもなっているのだ


―そして裏向き

数多の数から選りすぐられた能力者の上を行く「契約者」の集団「炎の揺らぎ」

大陸政府を補佐しつつ、世界バランスを整え、モンスターの排除と保護を貫く、裏の政府である

その裏の政府の中央機関「三王」の一人魔将ネビリム

彼はサスペンションと契約する際、シャルル家の長をするとサスペンションに誓い、シャルル家に入った

シャルル家と言えば古来からの貴族の名門、大陸政府にも顔が聞く。そう思ってネビリムはサスペンションの申し出を受けたわけだったのだが・・・

ネ「まさか毎晩パーティに駆り出される羽目になるとは・・・」

大陸政府に「破滅希望者達」の情報収集を手伝う代わりにと。「伯爵」の称号を得てしまったのだ

知「しかも私まで伯爵夫人役に回されるとは…」

ネ「全くだ。有益な情報もロクにくれないのに、くそう」

愚痴りながら踊る二人、それを遠くから見る影があった

エ「実に面白い光景だと思わないか?」

ヴ「左様ですね。三王が部下と踊る姿、見ものというものです」

ブランデーを傾けながら微笑をもらす男と、それに付き従うように寄り添う男

エルフィリニオ・エールナイツとヴァルクド・ベガである

ヴ「しかし、こうもあっさり見つけてしまえては、面白みというものがありませんね」

エ「面白くなどあるものか。ハルに2ヶ月も奴を追わせたのにもかかわらず、「ファンタジスタ」のせいでまるで成果が上がらなかったのだ。ここで会ったが百年目、というやつだ」

ヴ「ほう?ではここで仕掛けるおつもりなのですか?」

エ「馬鹿を言うな。こんな表の人間満載名所で騒ぎを起こしてみろ、大陸政府のおえらがた等に嫌な顔をされるだけだろう。日ごろから世話になってるんだし」

ヴ「うふふ、その通りですね。「より有益な方へつく」という彼らの判断は非常に妥当なものでしょう」

エ「うまいこと表現するな、ヴァルクド」

ヴ「勿体無きお言葉・・・しかし、どうされるのです?ここで仕掛けないのだとすれば、もう会う機会がなくなるのでは?」

エ「いや、その辺は手をうってある。必ず近日中にもう一度会うことになろう」

ヴ「というと?」

首をかしげるヴァルクドに、エールナイツが一枚の封筒を見せる

ヴ「・・・ほー」

エ「パーティなどという面倒なものは長く分家に任せていたが、たまにはいいだろう、本家でやるのも」

ヴ「そこでやるつもりなのですか?」

エ「・・・いや、一度会談でもしようかとおもってな」

ヴ「会談?何故また」

エ「なに、彼に個人的に興味があるだけさ」

ヴ「はぁ。まあ主催者のお好きなようになさればよいでしょう」

エ「今はそうじゃないといっているだろう?」

ヴ「ふ、失礼致しました。エルフィリニオ・エールナイツ公爵」

ヴ「さて、我が死出への招待状を受け取ってくれるかな?「連締の六妨星」、「綴命の使栄」。」

漆黒の男がグラスを置き、出口へと向かう。それに男が習う

ネビリム達はただ、踊っているしかなかった。開くがもうすぐそこまで迫っていたのに




・・・ふむ。ややこしくなったのはきのせいですよ、きっと。コンセプト的には「表のパーティに出てきたネビリムと、付き合わされた知夏。それを偶然発見したエールナイツ達が、どうやって彼らを誘い込もうか考えて、結局エルフィリニオ本家でのパーティに呼ぶことにした、というところでしょうかね。エルフィリニオ家は「公爵」の位を持っていて元々超名門ですからね。さて、ネビリム達はどうなるのでしょうか?

P.S最近ややこしくなってきたんでまとめる章を作ろうと思います
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