Maple Strategy

MapleStory幻想小説&育成ブログです。初めての方は右下メニューから全記事リンク章へお飛びくださいw

第二十九章 露見と驚愕

Maple Strategy 29 chapter







―魂の絶対世界―

様々な感情、性質、怒り、悲しみ、空虚、無質、不思議、この世に渦巻くすべてのことの何かしらの理由により、肉体を捨て、一人の存在理由としての核、すなわち「魂」の存在となった者。「魂の使徒」、「魂の王」

それらのみが集う因果孤立空間、ラバースエリアワールド

その世界―平面の虹の空に包まれた下、中央に位置する、ドイツのノヴァインシュタイン城を髣髴させる居城「三王殿」

魂を統べる魂の王、その上位に属する三人の王

剛「無限の杯」レイチェル・J・パトリシア・ランズデール

柔「締命の使栄」シャルル・A・サスペンション

軟「全を生みし者」ピエトロE・ファミリア

これからの王の住居であり、かつ中央国政期間(国会議事堂のようなもの)である

「三王殿」を中心として広がるバロック建築物、おとぎ話のような、路地に並ぶ街灯には色とりどりの炎がともっている

「三王殿の東には中央の補佐機関「五冠」の住居「五冠邸」が、そして北には結界が張られ見えはしないがたしかに存在する洋館めいた建物「離々宮」が。その世界をシャボン玉のように飛び交う様々な色の魂を宿す人



契約者



―コッ


ネ「こんにちは」

三王殿、大きな円卓が中央に置かれた会議室のような部屋に入った弩兵を最初に出迎えたのはネビリムだった

シ「席に着きなさい「氷髪冷眼」」

シャルルが重苦しい声を出す

何も言わずにせきにつき、辺りを見回す。席は半分ほど埋まっており、知った顔もちらほらと見られる

改めて見ると、物凄い貫禄である

5分後、臙脂色の炎をまとった王が入室し、それと同時にドアが施錠される

デ「遅れて申し訳ない。ん・・・これで揃ったようですね。では、三王の方に司会を頼みたいのですが―」

そこまで行ってこちらに視線を向け、きょろきょろと辺りを見回している弩兵を見、そのあとゆったりと椅子に腰掛けて円卓全体を睨んでいるネビリムを見、

デ「あー・・・ネビリム殿、お願いできますか」

と呟く

ネ「ん、わかりました」

ネ「じゃ、お手元の資料を御覧ください」

パチン、と指を鳴らす

と同時に台風が直撃したようにドアが内側に開き五枚の紙とティーカップが円卓向けて、突進、座っている契約者の元に届けられ―


バシャン!


なかった

五枚の紙は確かに円卓に着地したが、ティーカップは四つしか届かなかった。まあ、届いたとも言うが

デ「…あ―」

率直に言うと、ティーカップが最後に入ってき臙脂色の炎を纏う王の頭に激突したのだ

ネ「おや、失礼。物を操る術はまだ完全に会得していなかったので、少し誤ったようです」

円卓から失笑が漏れるが、ネビリムの顔は笑っている。絶対にわざとだ

ネ「時間は遅れないように、デキストリン殿」

この一言だけ酷く恐ろしい。背筋が凍るような声、そういえばネビリムsは真面目な方だったな

デ「も、申し訳ありません…」

まだ半ば呆然としながらも謝り、紅茶を拭いていく

ネ「わかればよろしい」

今度は花が咲いたような笑顔でもう一度指を鳴らす

またもティーカップがドア外から突進し、今度こそデキストリンの前に着地した

ネ「ん―…では閣議を始めましょう。といってもこの顔ぶれが揃うのは百二十年ぶりなので、まず自己紹介をお願いしたい。新任の方もおられるでしょうしね」

チラ、とデキストリンの方を見る

視線に気づき、少し不満そうな顔をしたが、またティーカップをぶつけられるのよりはマシだ、と思ったのか、素直に席を立つ

少し背が高く、臙脂の開襟シャツに普通のジーンズと、何処にでもいそうな若者だ

デ「五冠」総指揮官、「才気のオーロラ」デキストリン・P・グリゼード。かれこれ二百年ほどこの役職にいます。そろそろ出世したいと思っています。あ、嘘です、冗談です」

ネビリムが指を合わせるのを見て慌てて撤回する。後一秒遅ければまた顔を紅茶まみれにしていただろう。もうこの際どちらかというとティーカップのほうが哀れなような気がするが

次に立ったのはますっぺ達だった。あの時と同じ桔梗の紋所入りの和服に袴。つまりますっぺs達はいつも正装しているということだ

ま「五冠」、「神霊の英知」ますっぺと「緩急の射手」如月・J・銀河です。百二十年前に空席になった五冠の一角に任命されました」

ビシッと始めてビシッと締める。聞いてる方も清清しくなるような言い方だ

次に知夏

知「ご、五冠「永遠の旅人」神原知夏と「星の束ね人」ヒューリ・R・キースです。百二十年前にアリス・スクラードの公認として任命されました」

それだけ行って、そそくさと座る。失敗していないかとあたりを見回すところがまたいい

ネ「では、次に三王が」

弩「あ、はい」

弩「三王、「氷髪冷眼」三葉亭四迷鈴親と「無限の杯」レイチェル・J・パトリシア・ランズデールです。一年前、現五冠如月銀河の公認として任命されました」

短く言って切る

シ「最後は私たちですね」

ネ「三王「連締の六紡星」ネビリムと「綴命の使栄」シャルル・A・サスペンションです。二年前にアードレス・L・イゴールズの後任滅蒼天sが退かれた代わりに任命されました」

弩「・・・?イゴールズ?」

何かが頭に引っかかった。近そうで遠い。そんな感じだった

ネ「何かいわれましたか?弩兵殿?」

弩「え?ああいえ、なんでもありません」

ネ「そうですか、ではお手元の資料を御覧ください。本題に入ります」



About measures

1 agenda ruin applicant

2 Elder statesman

3 Purpose

4 Those who sponsor it

5 Action in the future

6 Various attention

Please annul this material after the conference ends.


弩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

ネ「ではまず第一議題の―」

弩「あの」

ネ「?どうかされましたか、青い顔をなさって」

弩「え、英語…」

ネ「英語がどうかされましたか?」

弩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

ネ「・・・読めない、とか」

弩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ネ「こちらの日本語の予備をどうぞ」

弩「ありがとうございまス…」

もはや笑いものである

レ「お前…誕生日にやった英和辞典は活用していないのか?」

弩「倉庫に預けたョ…てかそういう問題じゃないでしょ…」

そういってほかの面子を見る

ますっぺは爆笑をこらえるように体を震わせている。腹が立つが、どうやら英語は読めているようだ

デキストリンはどうでもよさそうに紅茶を飲み、すまし顔。英語は余裕らしい

知夏はそれどころではないらしく、英語の羅列と必死に格闘している。ある程度の意味は理解できているようだが、時折クエスチョンマークが頭の上に浮かんでいる

ネビリムはもう言うまでも無い

ネ「あ、そうでした。議題に進む前に欠席の方を言っておきます」

ネ「まず三王ピエトロ殿。「とても忙しいので任せる」ということです」

ネ「では第一議題、破滅希望者達について。知らない方はいないと思いますが、簡単に説明しておきます」

ネ「破滅希望者達、通称ルーシェド・マクドガルは1800年代に初代主催者エルフィリニオ・トマホークより誕生しました。そして瞬く間に勢力をつけ、結果百二十年前の「大戦」を引き起こしました。この戦いで我々は三王と五冠を一人ずつ失い、多大な戦力を消費しました」

ネ「ここまでで何か質問はありますか?」

しーん

ネ「では第二議題に入ります。重臣についてです」

ネ「重臣とは主催者にべったりくっついている二人の王(契約者)のことで、初代が最も信頼を置いた二人だといわれています」

ネ「一人はハル・ウォリアーナイト。温和な人物でありますが、同時に非常に冷酷でもあります。百二十年前、事実上ヘネシスを壊滅に陥らせた人物です」

シ「宿す王は「地獄の鎖」アードレス・L・イゴールズ。前々の三王でした。前三王滅蒼天殿の登場により三王の座を追われ、反乱を起こしましたが失敗。再起を図り、魂の絶対世界から現世へわたりました。その後の消息は不明ですが、ハル・ウォリアーナイトと契約してからは暗躍を続けています」

ネ「もう一人。ヴァルクド・ベガ。官職および勲職は持ってませんが非常に才能ある弓使いで、「神速の射手」を授かっています。恐らく英煉名もあるのでしょうが、未だに不明。前五冠アリス・スクラードを殺害した人物です。また、強い者と戦うのを強く望む戦闘狂でもあります」

知「・・・・・・」

ネ「ここまでで何か質問は?」

ま「その話を聞く限りでは彼等はまだ生きている、ということですかね?俺は「大戦」の後に就任したのでよく知らないのですが」

シ「そういうことになります」

ネ「次に目的についてです。これについては王や契約者の皆様方で意見を出し合って欲しいと思います」

レ「目的・・・やはり我々「炎の揺らぎ」の壊滅か?」

デ「しかし先代トマホークは「世界バランスを徹底的に崩す」という名目の基動いていた。今回もそれではないのか?」

ネ「あのときは三王だけによる絶対王政が行われて民衆の不満も高かった。しかし再編成で基盤をしっかりと見直した我々を潰せるはずが無い。仮に潰して世界バランスを崩したとして、向こう側が民衆から反感を買うだけで、メリットは全くないと思うのだが」

デ「それに、正直また前面戦争はごめんこうむりたい。俺等契約者だって人間だ。何故同じ人間同士で争わねばならないのだ」

シ「同感。私達王の中にも争いを望んでいない者はたくさんいるハズ。そうでしょう?「緩急の射手」?」

銀「銀河で構いませんよ。そうですね、戦うか戦わないかといわれればやはり平和的解決が一番望ましい。しかし、連中がそれに従う確率は針の穴に象を通すくらい難しいですよ」

レ「そもそも奴等は話し合いにすら応じるかどうかも定かではないしな」

ヒ「・・・といわれましても、連中が何処に本拠地を構えているのか、構成人数は何人なのか、見当もつきませんし・・・」

デ「それに戦いは戦略。作戦が勝敗を決する。戦略なら立てられるが、奴らに常識は通用せんからなあ」

レ「それも一つの問題だな。百二十年前もそうだった。全くあの時ほど化学技術や物理質量平気が恐ろしいと思ったのは初めてだ」

弩「何を投入してきたの?」

レ「大砲」

弩「うは・・・」

デ「あれは本当に驚いた。おかげでもう少しでオシリアをとられる所だった」

シ「話がそれてきていますね・・・もう一度目的について話し合いましょう」

ま「それで、少し話が変わりますが、破滅希望者達は凡そ欲というものを持っていないのですか?」

ネ「欲?欲というとあの欲求のことですか?」

ま「はい」

ネ「欲ですか・・・得に無いですね。強いて言うならば、ヴァルクドの異常なまでの戦闘依存ですか」

ま「では前々の三王のアードレスとはどのような人物だったのですか?」

ネ「アードレス?ううむ・・・そうですね、絶対王政の先駆けとなるような王だった・・・ですかね。上から下をおさえるような感じでしたね」

ま「では主催者筋のエルフィリオ家は?」

ネ「代々貴族であったということくらいしか・・・あ、しかし非常に血の多い歴史を持ち、暗殺や脅迫で大きくなったとか。内部争いも多々あったようです」

ま「・・・ふむ」

ネ「何か?」

ま「こうは考えられませんか?ヴァルクドは戦闘狂。とにかく戦いがあればいい。主催者のエールナイツとアードレスは帰属意識が高いようだ。ハルはとくの高い人物だということですが、主催者には逆らいますまい。すると、考えは一つにまとまりませんか?」

ネ「・・・まとまりませんなあ」

ま「チッ・・・これだから戦闘職の方は困る」

ネ「は?何か言われましたか?」

ま「いえ何も。つまり―」

弩「政権―交代」

ま「・・・その通り」

ま「率直に申し上げますと、素直に連中は血を求めています。しかし、この平和の世で戦いなどせいぜいモンスターとの小競り合いくらい。全世界を巻き込んで混沌を極めようとするならばどうすればいい?その答えが・・・」

デ「現実権を握っている「炎の揺らぎ」を叩き潰して政権を奪うってか・・・いかれてる」

デ「そのような愚考にでようとしているエルフィリニオ・エールナイツというヤツは一体何者なんだ!」

ネ「・・・そいつについては俺から」

ネ「ヤツは―」




                  ―魂の絶対世界 北西「離々宮」―

―コッ

魂の絶対世界の北西に位置する西洋風の館、離々宮

何mものシャンデリアの下がった廊下を抜け、伽藍へと出た一人の男はそこで足を止め、目の前の扉を軽くノックした

?「どうぞ・・・」

ロ、ピ「失礼します」

軽く頭を下げて部屋の中へと入る。彼らを出迎えたのは真っ白なドレスローブを身に纏い、弱々しい視線を飛ばす少女と、真っ黒な背広に長いマントを纏い、鋭い視線を飛ばす少年だった

だが、出迎えたといっても彼等は二人ともピエトロ達の方を向いておらず、小ぢんまりとしたテーブルに透き通った水晶のボードを広げ、向かい合っている

少女が手を伸ばして少年のルークをナイトで跳ね飛ばし、少年が腕を組んで考える

ピ「「来帝」ヴァールデン・F・D・バルテル・レーンデルト様」

ロ「天上の統一者」フランシア・ロザリアス・ベーグル様」

ベーグル(以下ベ)「―ロザリィでいいって、いつも言ってるでしょう・・・」

ロ「失礼しました・・・しかし私どもは貴方の臣下です。臣下が主に呼び捨てで呼ぶなどと・・・」

ベ「いいの・・・仰々しいのは・・・キライだから」

ロ「わかりました。仰せのままに」

ベ「―うん」

ヴァールデン(以下ヴァ)「して、何用で参った?我等が人形、ロスカボス、ピエトロ」

ピ「・・・は、百二十年前に消滅致しました「破滅希望者達」が復活したとの情報が入りましたので、御知らせに参った次第でございます」

そういって口を閉ざす

ヴァ「指示を仰ぎたいってさ、ロザリィ」

ベ「―現界と魂の絶対世界のコトは、あなたたちに任せているから・・・わたしからは何も」

ヴァ「・・・だってさ?」

ピ「では、レーンデルト様は・・・」

ヴァ「僕はこの世界のことに一切干渉をしないよ。君達が自分で考え、思ったように行動するといい。そのために補佐機関や優秀な部下がいるんだ。僕たちのことは放って置いて話を進めてもらって一向にかまわない」

ベ「・・・デリー、あなたの番だよ」

ヴァ「ああ、ごめんよロザリィ。・・・っと」

カチャ、とまた一つ盤上から駒が弾き出される

ロ「・・・では私どもがこのまま事を進めたとして、その際レーンデルト様に出撃をお願いすることがあるかもしれませんが、よろしいのでしょうか」

ヴァ「・・・そうだね、必要とあれば、出よう。しかし、今さっき言ったように、僕たちは干渉する気はない。僕らも自分達で考えて、必要だと思ったら動くさ」

ベ「チェック」

ヴァ「・・・ぅぅ?もう追い込まれたか」

迫り来るクイーンをキングで弾いて、レーンデルトが面倒くさそうに呟く

ヴァ「それだけさ。もういいだろう?このままじゃ僕はチェスに負けてしまいそうだよ」

ピ「・・・は、ではこの辺りでおいとまさせていただきます」

ヴァ「ああ、そうしてくれ」

ロ「あ・・・申し訳ありませんレーンデルト様。もう一つ、個人的にお伺いしたいことがあるのですが、よろしいでしょうか」

ヴァ「時間を取らないならば、かまわないよ」

ロ「では・・・現在私どもの部下の「流れ星の使者」に個別で指示を出されているようですが、一体どういった用向きで?」

ヴァ「・・・それは話せば長くなるからまた今度に―」

ベ「チェックメイトだよ、デリー」

ヴァ「・・・時間が空いたので話そう」

ロ「・・・;お願いします」

ヴァ「君の部下、スティルに今やらせていることだが・・・単刀直入に言おう、航空戦艦の開発だ」

ピ「こ、航空戦艦・・・!?何故今になってそのような物を?」

ヴァ「大戦」で僕らはこの世界の統一者として何一つ協力せず、無視を決め込んだ。今度は少し役に立とうかと思ってね」

ロ「・・・それは本音と受け取ってもよろしいのでしょうか」

ヴァ「好きにするといい。・・・そして、調べた。彼らのこと、できるだけ、すべて」

ロ「破滅希望者達」のことを、ですか」

無言での肯定

ヴァ「そして、知った。彼らが協力を仰いでいて、ギリギリ間に合わなかったが相互協力の最終段階までこぎつけていた一つの勢力を」

ピ「―それは?」

ベ「・・・ペンデュラム」

改めてチェスの駒を並べなおしながらロザリィが答える

ヴァ「正確には「満月の狂踊会」というらしい。通称、ペンデュラム。構成はすべて魔法使いで、エリニアとオシリアと結ぶあの飛行船を作った一族の末裔達だそうだ」

ロ「飛行船の・・・」

ヴァ「次に戦いが起きるならば、必ず彼らペンデュラムは参戦してくるだろう。・・・敵対戦力として。現在のところ君らにそれをとめる術は無いだろう。だから対抗戦力として気味の部下に命じたんだよ」

ロ「しかし・・・お言葉ですがレーンデルト様、大きすぎる力は本当に争いしか呼びません。もしその戦艦が完成したとして、量産されるようなことにでもなったら・・・」

ヴァ「君のことだから、そういうと思っていた。心配には及ばない、流れ星の使者にはい1機しか作らないように、ときつく言ってある」

ロ「左様でございますか、どうもいらぬ口答えを致しました」

ヴァ「いや・・・ってロザリィ、何処へ?」

ロ「聖天騎士」のプログラムを組んでくる・・・」

ヴァ「付き添ったほうがいいかい?」

ロ「いつまでも子ども扱いしないで・・・それに、デリーは入れないよ・・・?」

不思議そうに首をかしげて出て行くロザリィを横目に、ヴァールデンが溜息を漏らす

ヴァ「ねえロスカボス。ああいうのを「ツンデレ」っていうのかい?」

ロ「いえ」

ヴァ「ふうん、よくわからないな。まあいい、これ、流れ星の使者に頼んでいる戦艦の詳細。おそらく彼らペンデュラムは古来から伝わる浮遊術やら飛空石やらを使っているんだろうから簡単なんだろうけど、僕たちが今からやろうとしていることはかつて人類が最も時間をかけて大成させた「空を飛ぶ」という技術。それを超神秘の陣や式でまかなおうって言うんだからいつまでかかるかは僕にも正直よくわからない。だからしばらく流れ星の使者は公休扱いにしておいてあげてくれないかな」

ロ「仰せのままに」

ヴァ「それから、さっきロザリィが言ったように、そっちのことは君達に任せているわけだから、対策は君達が立ててよ。僕らはとくに動かないからね」

ピ「はい、統一者、断罪者の手をは煩わせません」

ヴァ「うん」

ピ「では、失礼致します」




カッ、コッ、カッ

ロ「ふー・・・」

ピ「いつまでも慣れないね?」

ロ「ああ、どうも慣れない。この世界の主といえども、容姿はまるっきり子供だもんなぁ・・・」

ピ「でも断罪者、統一者の両陛下は僕らの倍ほど年は食ってるんだよ?」

ロ「そこにもギャップを激しく感じる・・・どうも子供に命令されてるようで変な感じだ」

ピ「ま、両陛下は僕らを生み出した存在でもあるんだ。あまりうかつなことは言わないでおこう」

ロ「そうだな・・・で、あれはどう思う?」

ピ「航空戦艦の製造か・・・どうも乗り気はしないが、ペンデュラムとかいう勢力がいるのであれば、確かに必要な抑止力かもしれん」

ロ「抑止力ね・・・」

ピ「それより、会議はもう終わっただろうか?」

ロ「さぁ?あの面子だ、まだあと数時間は続くような気がするが」

ピ「だなぁ・・・一応顔は出しておくか」

ロ「うん、そうした方がいいだろう」

ピ「彼らには、まだ伝えないほうがいいだろう」

ロ「・・・ああ、ただでさえ今混乱しているんだ。これ以上波乱を呼ぶわけにもいくまい」

ピ「それから、ネビリムから報告のあった例の件は・・・」

ロ「白黒つけねばなるまい。それがアタリであろうと、ハズレであろうとね」

ピ「ではレイチェルとますっぺに命を?」

ロ「うん。彼らの能力が無ければ、ネビリムの「ファンタジスタ」では敵を見極めるのは不可能だろう」

ピ「だろうね」


ロ「それに、リグロムの死も伝えねばなるまい。ああ、忙しい。そろそろ真面目に部下に采配を下さねばならない時になったようだ」

ピ「こんな時期だもの、仕方ないさ」

ロ「仕方ない、ねえ・・・」






ま「・・・なるほど。じゃあそいつは妾の子だったから経歴が残らなかったのか」

ネ「そう。で、この上重臣まで生きているとなれば、いつでも「破滅希望者達」は復活できる。いや、もうしていると言っても過言ではない」

コンコン

一同「!?」

ガチャ

シ「ピエトロさん、ロスカボスさん!今日は欠席されるんじゃなかったのですか?」

ロ「何、用が早くすんだのでね」

シ「そうでしたか」

ロ「で、何処まで進んだ?」

弩「主催者の話までが終わったところです」

ロ「ちょうどいい。今ここにはこの世界を統べる8人の王が集っているといってもいい。君らに話しておかねば成らないことがある」

一同「?」

ロ「先日、五冠である「神の鎮魂歌」リグロム・F・ワイナリーが殺害された」

銀「何だって!?」

ネ「ああ、はやり、来るべき者がきたのですか」

ロ「および、ルディブリオム支部の壊滅。これは恐らく、複数犯によるものだというのが現段階での僕の見方だけど、その中に一人、特定できる奴がいる」

レ「・・・それは?」

ロ「・・・神速」

知「ヴァルクド・ベガ・・・」

ピ「ルディブリオム支部は損傷が激しくて何があったかもわからないくらいだけど、付近住民の話によると、深緑と紅の爆発が続いて起こった、とのこと。この世で深緑の炎を持つのは、「神速」の一人のみだ」

ロ「そこで我々8人はこれより破滅希望者達が復活したということを仮定付け、各地の重要拠点及び協力勢力に注意を呼びかけて欲しい。しかし、民衆を混乱させるわけにはいかない。あくまで極秘に、慎重にね」

ヒ「戦争に・・・なるのかしら」

ピ「ヒューリ、あまり悲観的にならないで。リグロムが殺されたのは事実だけれども、我々にはまだ彼らに対抗できる力はある。今のうちに、手を打っておかないといけないんだ」

ヒ「・・・はい」

ロ「では、五冠「永遠の旅人」神原知夏と「星の束ね人」ヒューリ・R・キースにはオシリア大陸へ、同じく「才気のオーロラ」デキストリン・P・グリゼードにはこの魂の絶対世界全土へ、同じく「神霊の叡智」ますっぺと「緩急の射手」如月・J・銀河にはビクトリア大陸への注意をお願いしたい」

一同「はい!」

ロ「それから、これからしばらくの間「流れ星の使者」スティル・ガーフィードと「虹色の疾風」アルフィナ・E・タクティスは欠席となるのでその旨を知らせておく」

ピ「では、各々伝えられた命令に従い、行動を開始してくれ!あまり現界をあけるわけにもいかん」

言うが早いか、デキストリンと知夏達が立ち上がり、退室する

ロ「・・・ますっぺ、弩兵、ネビリム、ちょっとこっちへ」

弩「?何でしょうか」

ロ「ああ、「無限の杯」レイチェル・J・パトリシア・ランズデール」

レ「はい」

ロ「秘匿能力「不逃隠匿」を発動させ、ネビリムに張り付いている者達が誰なのか判別せよ。あくまで判別させるだけだ。手は出さないこと」

レ「無論だ。承知した」

ロ「それからますっぺ。レイチェルの手伝いをしてやってくれ。おまえの隠匿能力「世界絵図」が必要になってくる」

ま「わかりました」

ロ「そしてネビリム、シャルル。レイチェルより連絡が入り次第、隠匿能力「幻想体」を切れ。その後場所を「絶界」に移し、「報復戦線」を発動させよ。いつまでもネチネチと来やがる馬鹿共に、君等の恐ろしさ、存分に思い知らせてやれ」

ネ「了解です。必ずや、有益な情報を搾り出してやりましょう」

ロ「では、皆、頼んだぞ」

全員が頷き、部屋を後にする。ロスカボスも部屋を出て、明かりが消された後、不意に虹の輝きが一瞬漏れて、消えた




・・・浄化です。やっとかけました。本当はこの章はもっと長ったらしく破滅希望者達のデータを延々と弩兵達に語らせるつもりだったんですが、途中でめんどくさく読んでるほうも疲れるし、ごちゃごちゃになると思って大幅に削りました。今回の章でもまた進出単語がわんさかと出てきましたが、近いうちに別章に詳細をうpした後、辞書に載せておきます。さて、物語のほうですが、ようやくといいますか破滅希望者達vs炎の揺らぎ的な構図になりましたが、戦闘はまだまだ後といっても過言でもありません。これから少し基礎固めをするつもりです。ではまた近いうちに〜♪

浄化

P.S今回の書類の日本語訳です


会議の内容について

1 破滅希望者達について

2 重臣について

3 目的について

4 今後の活動について

5 諸連絡

尚、この書類は会議が終わり次第速やかに破棄してください
別窓 | Main chapter | コメント:0 | トラックバック:0 | ∧top | under∨
<<第三十章 過去の惨劇 | Maple Strategy | 別章 洒落にもならん>>

この記事のコメント

∧top | under∨

コメントの投稿

 

管理者だけに閲覧
 

この記事のトラックバック

∧top | under∨
| Maple Strategy |